高齢出産では障害児が生まれるリスクが高くなる

近年では、若い時期には仕事を優先させたいと考える女性が多くなっていますし、昔とは違って結婚を焦らない女性も増えています。そういった女性はどうしても結婚する年齢が高くなるので、妊娠して出産する時の年齢も自ずと高くなります。一般的には35歳以上で出産することを高齢出産と言うのですが、現在の日本の社会ではそれは決して珍しいことではないので、そのような表現には疑問を感じる人もいるかも知れません。しかし障害児が生まれるリスクを考えると、35歳という年齢を一つの区切りとすることには大きな意味があります。
高齢出産と障害児が生まれるリスクとの関連性は、いくつものデータによって証明されています。特に顕著なのがダウン症の子供が生まれるリスクに関するテータで、出産時の年齢が高くなればなるほど、ダウン症になる割合が大きくなることが明らかとなっています。その確率は35歳以上になると、20代で出産する場合と比べてかなり大きくなりますし、さらに45才という特に高齢で出産する場合には、何と23人に1人がダウン症になってしまうというデータまであるのです。
そのような問題が年齢が上がると増加して行くのは、女性には加齢によって染色体に異常が生じる傾向があるためだとされています。昔よりも見た目の若い女性が増えているとは言え、加齢によって卵子の質が低下することは避けられないため、染色体の分裂が上手くいかなくなってしまい、異常が生じる可能性が高くなるのです。そしてダウン症は、先天的に21番染色体が通常の2本よりも1本多く存在することにより発症する病気なので、母親である女性の染色体に異常があることがその原因となってしまいます。もちろん年齢だけが女性の染色体に異常を生じさせ、それによってダウン症の子どもが生まれてしまうというわけではないのですが、大きな要因であることは確かなのです。
近年では高齢出産の割合が増えていることや、医療技術が進歩したことなどにより、妊娠中の胎児がダウン症であるかどうかの検査ができるようになっています。その結果ダウン症だと判断された場合に、生まれてくる子供の苦労を考慮して中絶を選択する人も少なくありません。その検査技術によって、ダウン症の子供が生まれてくるリスクを低下させることはできても、女性に肉体的な負担と共に精神的なダメージを与えてしまうという大きな問題もあります。高齢出産は女性にとって人生設計の一部ではあるでしょうが、そういった問題について考えると、障害児の誕生を始めとするリスクが伴うことを是非知っておいた方がいいと言えるでしょう。

高齢出産とダウン症の関係について

女性の社会進出が昔と比べたことや、社会情勢の変化によって、男女ともに晩婚化が進んでいます。そのため晩婚化と同じ流れで、初めて出産する女性の年齢も上がってきています。35歳より前に一度でも出産を経験している場合は、35歳以降に妊娠をしても出産する準備が体の中でスムーズに起こります。しかし35歳以降に初めて妊娠して出産するときは、出産するような体に準備が整うまでにトラブルが起こりがちになるため、高齢出産として位置づけられ、一般的な出産と比べてリスクが高いとされています。リスクの1つとして、子供がダウン症を患っている可能性が高齢出産の場合は高まるといわれていることです。ダウン症は先天的に21番目の染色体に異常があることによって起こる病気ですが、現在では700人の1人の割合でダウン症を発症する子供が生まれているといわれています。ただ、ダウン症の場合は、出産するまでに自然流産をしてしまったり、胎児が死亡をするということも多いので、実際には先天的なダウン症の割合はもう少し多いといえます。数字的なデータでは、高齢出産に分類される35歳以上の妊婦の場合は300人に1人、40歳以上の場合は80人に1人がダウン症の子供だといわれています。そのため数字だけを見ると、高齢出産とダウン症には密接なつながりがあると考えがちですが、高齢出産をする女性よりも、それ以外の世代で出産する女性の方が圧倒的に多いのも事実です。そのため高齢出産の女性の方がダウン症の子供を産んでいる割合は多いですが、出産している件数でみれば、20代で出産している女性が産んでいることが数字的には一番多いということになります。医学的にも統計的な数字だけでは判断するのが難しいものの、基本的には高齢出産だとリスクが高くなるという考え方をしています。高齢になればなるほど母親の染色体の異常が起こりやすいことがわかっているので、それだけリスクが高くなるのは事実だといえます。